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脱力って、どうやったらいいの?

October 14, 2016

 

昨日の稽古で「力ぬいて〜 肩を落として〜」と言っていると、「脱力するには、どうすればいいんですか?」と聞かれました。スワイショウをやっている最中だったので「とにかく肩は落として、腕はブランブランに」と答えたのですが、生活に役立つ合気道が精晟会渋谷のテーマです、なんて大きなことを言ってるからには、もうちょっとちゃんと答えておかないと。

 

脱力できずに、力んでいると逆に体のトラブルの原因になりますよね。電車の中でもスマホで、特にゲームしている人を見ると、とんでもない姿勢でとんでもなく力んでる。本でも同じですけど、毎日そういうことを続けていると、毎週でも整体やマッサージのお世話になりそうです。

 

でも脱力を説明するのって、かなり大変。稽古中にしゃべってたら、それだけで終わってしまいそうです。

まず立ったり動いたりする土台になる筋肉は必要だし、力が通ることは必要なんです。合気道やスポーツをやらなくても、生活するための体の質という視点でも。

 

 

精晟会渋谷では、初心者向けにスワイショウをやっています

 

精晟会渋谷の稽古では、今まで毎回、最初にスワイショウというのをやっています。スワイショウは気功法のひとつで、中国武術で内家拳といわれる武術では広く行われています。

スワイショウは腕をぶらぶらと回転するものや前後に振るものなどいろいろありますが、その日の参加者の様子に見ながら、やり方を変え組み合わせて行っています。

 

練功やさまざまな健康効果があると言われますが、私はとにかく中心軸の意識と脱力、そして肩甲骨や股関節が動くようになることを狙っています。初心者だと肩甲骨や股関節が、なかなか動かないのです。でもリラックスして軽い緊張と弛緩を繰り返すことで、だんだん動くようになる。初心者には準備体操よりも、この方が効果的だと考えてやっています。

 

 

脱力は、まず位置/角度を把握することから

 

関節には大きく動くものと、少ししか動かないものがあるはずです。本来、肩甲骨周りや股関節はよく動くはずなのに動かないのは、普段使わずに、いわばサビついているから。そこは徐々に動かすようにしてみるしかないでしょう。

 

他にも歯を食いしばらないとか、緊張が広がるのを避ける方法はいろいろあります。関節に関しては、肩を落とすとか、脇を締める、肘を下向ける。膝をゆるめる、鼠蹊部をピンと伸ばさない、などなど基本となる位置や角度を知って、それに合わせることから始めるしかないのだと思います。脇を締めるのに、どれほど筋肉の緊張が必要なのかというと、とりあえずは力んでいても締まらないよりは締まっている方がいいので、きっと体感しながら自分で調節するしかないのです。

 

 

次ぎに動くためには、脱力することが必要

 

どうして脱力した方がいいかというと、「次の瞬間働くことができる筋肉は、今、休んでいる筋肉だけ」という野口体操の野口三千三先生の有名な言葉があります。ガチガチに力んで固めていたら、即座に動けない。今の姿勢、今の動きを維持するために必要な最低限の筋肉の緊張だけで、あとは極力ゆるめておかないと、瞬時に反応できないのだと思います。

もちろん健康的にも、その方がいい。

 

スポーツでは、インパクトの瞬間まではリラックスして、ゆるんでいるのがいいとするケースが多いようです。でもコンタクトする武道や格闘技の場合は、少し違う。体幹部はしっかりしていて、末端は脱力しているのが上級者だとされているのではないでしょうか。

 

 

合気道の場合の脱力とは、どんなもの?

 

合気道の場合は、体幹しっかり、末端リラックスだけではありません。特に養神館合気道では、力の通り道がはっきりしています。足裏・地面からもらった力を脚、腰、背中を通して、肩、腕を経由して相手に伝える。わかりやすいのは、前回も使ったこの写真。

後脚から続く背面がまっすぐになっていて、斜め上方に、つっかい棒のように伸び、力を通します。

膝が曲がっていたりすると、そこで力が逃げてしまいます。それだけではなく、やっかいなのが肩甲骨、肘、指など。他の合気道では「氣を通す」と言ったりしますが、養神館では骨格的につながっていることを重視するのだと思います。解剖学的な知識はありませんが、左右の肩甲骨は離れ、指先まで伸びる筋肉を使うことで、塊としての腕ではなく、もっと細く骨周りでつながって力が通っているのだと思います。

 

前脚の膝もこの角度で止まるのですから、太もも前側の筋肉を使い、ストップさせているのでしょう。そんな風にいろんな筋肉を使っているはずですが、それ以外は使わない。力の通り道と、姿勢や動きを維持する筋肉以外は、極力脱力する。

そう書くと、とんでもなく高度なことに思えてしまいますが、稽古しているうちに、理想型がなんとなく理解できるようになるはずです。そんなことを書いている私も大したことはありませんが、たとえば腕を力んで固めていると、相手は握りやすいし、こちらを動かす手がかり/情報をいっぱいあげてしまうことになる。脱力していると、手がかりがない。などなど。

 

 

電車の中でスマホでゲームなどをしている人の背中や肩、腕、手の甲などが自分と接すると、とても硬く、力んでいるのがわかるでしょう。当たると、痛い体。全身が緊張しているのでしょうね。

健康で必要なのは、その逆。接した人に手がかりをあげない体の状態が、日常になるといいのだと思います。

 

 

 

 

 

 

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