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コロナ禍で武道具の明日はどうなる?




昨年春の非常事態宣言のときに、剣杖をメインに、接触しない、あるいは接触の少ない稽古しよう。そう4月には考え、どういう稽古方法があるのか試行錯誤していました。


だけど、まず一番の問題は、会員が使う剣と杖そのものをどうするか。

昨年の7月、こんなツイートをしました。



昨年GWにブログに書いたときには、こんな風に考えていました。

私が全員分用意して持っていくなら可能かもしれませんが、歩いたり電車に乗るのはかなり大変です。仕事の場にまで持ち歩いたり、私が全部を消毒して管理するのも現実的ではないですし。
じゃあ各人に買ってもらって、稽古のときに持ってきてもらうのはどうか。会社に持っていくのが環境的に可能な人は、とても少ないでしょう。
とハードルはかなり高いと思います。
ただそうやって、考えながら検証してみて準備するしかありません。

ポストコロナの合気道は、正確に突く/打つ稽古から?



4月5月は完全に稽古を休止。6月からは中目黒だけで再開しました。

再開は、とりあえず自分が持っている剣2本、杖3本で持っていこうと。雨が降っても大丈夫なようにと合皮っぽいケースも買ったのですが、入れられる限界は剣1本と杖3本までです。




思いのほか難航する杖探し


コロナ以前に持っていたのは、剣2本と杖2本なのですが、メインは杖なので杖を買い足して4本にしよう。当面の稽古では剣なしで、杖を4本持っていこうと考えました。


6月からは、お店も開いていました。

ちゃんと選んで、長く使えるものをと考えていました。通販ではなく実際にお店に行ってみて、曲がってないかとか感触を確かめようとしたのですが、どこもピッタリとビニール状のものでパッケージされています。特に端の面取りは触ってみたかったのですが、感触で確かめることはできませんでした。


2軒そんな感じだったので、老舗の剣道具店にあった杖を、曲がってないかだけ確かめて1本買いました。

しかし家でパッケージを剥いで触ってみると、表面がザラついていたのです。

ちょっと信じられません。


私は杖道をやっていたので、何十本、もしかしたら100本以上の杖を触っていますが、そんな経験はありません。

目の細かな紙ヤスリを買ってきて磨いてみると、凸は小さくなったものの、滑らかにはなりません。

私は道具にこだわりはないのですが、これはさすがに論外です。

いやぁ剣道具の老舗なのになぁと、びっくりです。


もしかしたら、剣道具は量も質も豊富に扱っていて詳しいけれども、杖は専門外なのかな。そう思って、じゃあ電話で「杖道の杖は扱っていますか?」と聞いてみて、あれば買いに行こうと考えました。


全日本剣道連盟の杖道は、杖も太刀(木刀)の規格も決まっています。杖は長さ4尺2寸1分(128センチ)、直径8分(2.4センチ)の白樫です。

最初に電話をかけたところは、「杖道用ってことじゃないけど、杖道の規格に近いものは置いてます」という返事でした。正直なところ杖道の規格は気にしませんが、杖道向けに作ってあるなら、杖を使う人口の中では全剣連杖道が圧倒的に多いので、それなりに検証されているだろうし、フィードバックもあるだろうと考えたのです。

だから杖道規格じゃなく、近いという言葉に一抹の不安はあります。


実際に杖道の規格だと、掴んで投げたりするには細すぎてしなります。もしかすると折れるかもと感じますので、もう少し太い方がいい。直径8分5厘はあったほうがいいと思います。

迷ったものの、どこの店も遠いので、とりあえず行ってみることにしました。



結果として問題はありませんでした。まあこれが当たり前の品質だと思いますが、店舗で剣道具の修理もしているところで、質へのこだわりはありそうでした。



一応書いておくと東京や横浜だって、武道具店はそれほど多くありません。あっても剣道具店ばかりで、剣道具店が若干の合気道着なども扱っているのです。

ほか多いのは格闘技ショップ。ここでも合気道向けの道着を扱っています。ただ木製武器となると、私は探しに行く気にはなりません。


たぶん、国内で最も多いのは柔道人口、次に剣道、次に空手かもしれません。合気道人口はそれらよりは遥かに少なく、さらに合気道向きの剣杖を使う人となると少ないはずです。





剣道防具の製作所が経営危機に?


そんなことをしているときに、日本製市場の約70%以上の剣道防具を製作する製作所が、クラウドファンディングをしていることを知りました。


え、何? 剣道人口が減少してるって!? 

いや考えてみれば子供の人口は減少してるし、運動したい子はサッカーとかに行っちゃうから、剣道だって始める子供は少ないかもね。必然的にそうなるのかもと思いましたが、ちょっとちがうみたいです。

一部だけ引用します。


約8年前に「民事再生手続きの申立てを行い 」実質の倒産となりました。
日本製剣道具の市場70%以上を作ろうとも、国内での流通量で日本製防具は5%とも言われており95%が海外製です。

あとは、ご自分で読んでみてください。

コロナから日本国最後の文化を守り、民事再生法をのりこえたい!



たぶん剣道人口そのものも減少していると思いますが、外国製が圧倒的になっている現状。多くの業界で同じことが起こっているはずです。が、技術を持った職人が食べていけなくなると…

クラファンでは予定以上の支援が集まり、終了しています。


剣道のことは詳しくないですが、昔は一式揃えると数十万。それが現在では数万円で揃うと聞きます。当然品質の差があると思いますが、10倍の価格差があるとすれば、デフレ化の流れにあらがうのは難しいかもしれません。

低価格にして、しかも継続できる利益を出すとなると、あちこち削る必要が出てきます。


コロナ禍で稽古する人や入門者が激減すれば、さらに量の需要は減少しているはずです。



まったく別の老舗ですが、価格と品質に関しては、こんな記事が参考になるかもしれません。


東京・小伝馬町にある森武道具店です。

私はもう10数年前ですが、ここで杖道用の太刀や鍔、それに足袋を買ったことがありますが、本当に良かったです。

品質はもちろんのこと、詳しく教えてくれます。価格は標準的でした。

最高級の剣道具は一組100万円以上。存亡の危機に瀕した伝統工芸を守る職人の意地


たぶん最高級とは、機能面だけではなく、伝統工芸としての装飾の質も含まれているでしょう。

そこまで高級なものは、高段位の限られた人にしか需要がないでしょうし、小学生など入門者向けの普及品とは考え方がまったく異なっていて当然です。




合気道はもっと危機なのかも?


私自身は装飾に興味はないものの、剣や杖などの武器、道着や帯などの質にはそれなりにしっかりして欲しいと思います。


精晟会渋谷に入会した人には、道着はなんでもいい。ネットで安いものを探して買ってもいい。だけど、できれば武道具店に行って、試着して買った方がいい。

近いところでは、数店を。精晟会のネームを胸に入れたい人は、この2店と会員用のページに明記しています。



まず道着のサイズも着る人の体型もさまざまなので、試着しないととんでもなく大きかったり、小さかったりするのです。私自身もこの10年ぐらいは何度か、もっぱらネットで買っていて、少し後悔しています。

人には試着をすすめていて、どうして自分はネットで買っているかというと、精晟会横浜合気道会支部の道着などの購入窓口になっているからです。


精晟会渋谷は、精晟会横浜合気道会支部傘下の道場です。精晟会横浜合気道会支部のウェブサイトには、会員ページがあって、そこから注文できるフォームも作りました。注文先は、2店ありますが、1店は店というより、ネットでも手広くやっている有名な老舗です。

ところが道着の質も、刺繍も私は好きではありません。私が選んだわけではなく、昔からの関係を引き継いだところです。


道着は頑丈なものの、質はどうも。国内生産とあるものでも、?がつきます。刺繍は、なんだこれ?です。


もちろん道着メーカーや武道具店だって、減少する需要やデフレに対応して利益を上げなきゃ存続できませんから、理解はできるのですが。私が知っている範囲では、刺繍に関しては、剣道具をメインにやっている武道具店の方が圧倒的にいいのです。

一般的には、比較しないと感じないレベルかもしれません。でも私の場合、刺繍されたものを、かなり持っています。



道着も、剣道着の方が圧倒的にいいと思います。私は杖道でふたつの道場を経験しましたが、最初の道場はなくなってしまいました。そこは白い上着に白袴でした。ふたつ目の道場は、紺の上着に紺袴でした。両方とも、剣道着だと思います。紺の方は、合気道着と比較すると、かなり質がいいのです。


それはきっと、生産量の多さが背景にあるのではないでしょうか。


減ったとはいえ、合気道と比較すれば圧倒的に多い剣道人口。先に書いた杖と同様に、使う人が多ければ、それだけ検証されているはずです。


刺繍も同様だ思われます。一番上の画像は、杖道のために作った名札です。通常の稽古でも名札をつけるように言われたのですが、どうも仕様や規格の統一にこだわる道場だなと思いました。

私は二段で入りました。それまで名札が必要だという認識はまったくありませんでしたが、剣道専門店で名札といえば、仕様を伝えるまでもありませんでした。

合気道とは、刺繍が必要になる機会が、かなり違うのかもしれません。




会員それぞれに買ってもらった剣と杖


剣や杖を使った稽古をメインにして再開してから、これはやれそうだな。

しかし電車に乗ることを考えると、人数分はとてもじゃないけど持ち運べない。


それに武器対徒手、武器対武器をやるなら、なによりも正確に突く打つことが必要。とてもじゃないけど週1回や2回の稽古では間に合わない。だから買ってもらって、夜の公園などで稽古してもらおうと考えました。

もちろん再開前からそう考えていたのですが、はたして会員の皆さんが、徒手の技のように、剣や杖を使った稽古を面白いと思ってくれるかどうかが心配でした。



これは大丈夫そうだとなったので、買ってもらうことにしたのです。


精晟会渋谷の場合は、武器術そのものに上手くなってもらおうとは思っていません。そのあたりは、剣杖ができると体術にどう役立つのか -前編剣杖ができると体術にどう役立つのか -後編 になどに長々と書いています。


剣や杖、それに短刀などを使って稽古しても、形状に依存した使い方をするなら、合気道の稽古としてはそんなに役に立たないのではと思っているからです。型としての組太刀、組杖も、安全すぎる間合いやスピードでやるなら同様です。


私は稽古の中で、こういう動きや理合は傘や、クイックルワイパーや掃除機のパイプを持っていても使えるからねと頻繁に言っています。短刀はボールペンに置き換えもできるよと。



ともあれ今では、ほとんどの人が購入してくれました。

最初に買ってくださいと言ったときも、実際に店に行くならここ。ネット通販で買うなら、ここと説明していました。いや私自身、ネットで購入したことはありません。


Amazonでも数多く扱われていますが、剣杖は道着の比じゃないぐらいに難しいと思います。そこでウェブサイト上でとても詳しく解説されているし、どこで作られている剣杖かを明記している、しかも老舗なら、さすがに大丈夫だとうと考えて伝えていました。


できれば打ち合うなら白樫の方がいい。でも安い赤樫でもいい。ニス引きをしてないものは安いけど、自分で椿油などで手入れするならOKとしていました。

太さは身体の大きな人は、太いものを。小柄な人は、軽い杖道用でいいとも書いています。


単独の素振りには赤樫のものを使って、打ち合うときには私のとか、白樫を使えばいいし、との考えです。

要するに買うことの負担をできるだけ減らすことと、質と価格のバランスを取りたかったのです。

また杖道規格のものは軽いので、小柄な人でも持ち運びの負担を軽減できます。





どこの剣や杖が良かったか


続々と皆さんが買ってきます。それぞれの剣や杖を試してみます。

結論から書くと、油断はできないということでした。先に書いた、老舗でネットでも手広くやっているところで買った人は、剣杖短刀袋のセットで購入していました。


私が全部揃えるなら、こういうのもあるとピックアップしていたセットでした。ただし、セットでも単品で購入していくのと比較して、安くはなってないよと。


その杖はニスの層が厚いというか、がっちりコーティングされている感じです。

そうすると、どうも手を滑らせて扱いにくい。

武器術そのものに上手くなったもらおうと考えてないなら別にいいじゃないと言われそうですが、そこは程度の問題。これを杖として扱うには、ちょっと差し障りがあるなという感じがします。

まあ傷つきにくのは間違いないと思います。




もっとも良かったのは、岩田商会のものでした。

どこで買いました?と聞くと、私がすすめていない岩田商会という返事で驚きました。会員の住所を分かった上で、実店舗は比較的近いところしか紹介していないのです。


えっ、あの新大久保の奥まで行ったんですか!? 

というより、なんで岩田商会を知ってる? と尋ねると、合気会の知り合いから聞いたとのことでした。なるほど。


そう岩田商会は、合気会本部に近い場所にある老舗です。だから合気会本部に通う人なら、かなりの確率で岩田商会で買っているでしょう。


私はもう20年近く前だと思いますが、夏の合宿用にと、ここに軽量で速乾性の上着を買いに行きました。岩田商会オリジナルの道着で、確か更衣スペースがなく、店頭で羽織っただけだったと思いますが、とてもいい品質でした。



それで話を戻すと、剣杖です。何がいいって、持ったときの手に馴染む感じが上質なのです。

値段は他と、ほぼ同じです。



合気道人口の中で、圧倒的な割合を占める合気会。たぶん東京周辺に暮らす合気会の人の中でも、かなりの割合で岩田商会を利用してるでしょうから、生産量を確保できます。評判を落とすわけにはいかないので、質も頑張る。

という、根本的には量の問題がベースにあると思います。


残念ながら、養神館にこういう存在の、しかも合気道に特化した武道具店はないはずです。

利用する団体としては、微力ながらいいと思う店で集中的に買うことしか、対応する方法はなさそうですね。



ちなみに岩田商会、オンラインでも購入できるようになっていました。

杖は、なんと私の考えと同じでした。

杖道で使用される杖の規格寸法「長さ4尺2寸1分(約128cm)直径8分(約2.4cm)」を基に合気道の稽古用に強度を増した直径8分5厘(約2.5cm)

の二種類の太さが用意されていて、名称は「白カシ杖」です。

岩田商会



こちらで道着を買う場合は、合気会マークがデフォルトで付いていますので、他の流派の人は「外してくれ」と言う必要があります(笑)



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