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会員向けアプリを導入したんです


会員向けアプリのイメージ

会員のスケジュール管理などのために、アプリを導入しました。9月から複数の人に使ってもらってテスト。すでに、ほとんどの会員が使ってくれています。


合気道の道場で、アプリって何よ。使えない人もいるでしょうよと言われそうです。

そもそもコロナ禍での公共施設の利用は、毎回、利用者のフルネームが必要で、さらに体調に問題はないか等を届ける必要がありました。


やってみると稽古の度ごとに事前に参加者を把握しておくことは、実は大きな利点もあったのです。

精晟会渋谷では、すべての稽古を予約制にしました。



いままではウェブサイトに稽古参加フォームを作って、参加日にチェックして送信する、でした。

でもそれだと一方向。これはアプリを作って、参加もキャンセルも瞬時にできるようにしたかったのです。

そして大きな理由のひとつは、会員の増加。稽古の機会を増やして分散させようとしていたのですが、そう都合良くはいきません。中目黒はスタジオですので、10数人も入ると掛かり稽古するにしても座り技しか出来なくなります。これはもう人数制限するしかないなと。


どこに来ても、何回来てもいいのは、有段者だけです。

それは少なからず、指導を手伝ってもらうからです。


そのあたりの理由や意図や経緯を、最近、複数の人から聞かれたことを元に、会話形式で書いてみたいと思います。

中目黒の稽古風景



アプリにいくらかかったのか?


「作るのに、いくらかかったんですか?」

そう、唐突に聞かれました。

「いくらって、金額のこと? 設定や制作は自分でやったからタダですよ。めちゃくちゃ時間かかったから、他のことができなくなりましたけど」


「そんな知識があるんですか!? 私はぜんぜんなくて。凄いですね」

「いやいや私も知識ないです。だから必死に調べて。作ったって言っても、プログラム書いたわけじゃないのよ。うちのサイトはWixというサービスでやってる。ここにある機能を組み合わせて連携させて、カスタマイズしたって感じですね。機能を理解して、組み合わせてどういう構造にするか、仕組みを考えるのは、かなり大変。画像もいっぱい必要だから、作るのには時間かかりましたけど」


「そんな大変なことしなくても、出欠なら調整くんでいいじゃないですか」

「いや調整くんは、日時決めるだけですよ。調整できない(笑) 自分が予約した日時を一覧できるし、参加回数や定員残も自動的にカウントされて表示される。キャンセルもキャンセル待ちも簡単にできる、というのが作りたかったんです」



「うちのサイトには、道着と剣杖を買えるショップがあるじゃないですか。Wixのショップ機能使って、昨年あれを作ったときに、ヒーヒー言いながら作り終わった。

最後に決済システムとつなごうとしたら、接続するにはECビジネスプランにアップグレードしてくださいって出たんですよ」

「へっ? なに、追加費用が必要って!? いやぁショップ作ったって利益があるわけじゃないし・・・

止めようか。でもここまで設定したり画像作ったりしたものを捨てるのもなあと結構悩んで、結局アップグレードしたんです」



道着と剣杖を買えるようにしたのは、皆さんが剣杖の購入に困っていたから。ネット通販で良さそうなところを伝えていたのですが、買ってみると値段の割には‥‥ でした。

道着は精晟会の刺繍がなくてもOK、どこの武道具店でもAmazonで安いのでもいいよとしていたのですが、これもやはり品質のばらつきが。武道具店も大変だと思いますが、コロナ禍で職人さんたちがどんどん廃業しているのです。



ほとんどの武道具店は、どこもネット通販の仕組みが便利ではありません。サイズ表記もざっくりし過ぎだし、サイズの選択とか胸紐とかオプションはコメントに書くとか、仕組みがシンプルじゃない。買う人と武道具店が、メールや電話でやりとりすることを前提に作られています。

じゃあもう私が実際に買ったり触ったりして大丈夫だと思う道着を、刺繍やオプションも含めて公式道着としてパッケージにする。剣杖も袋とセットにして選んで買えるよう、シンプルな仕組みで作ってしまえと思ったのです。

公式道着と剣杖の注文ページイメージ


カートの機能が使えるようにると、ECビジネスプランでは他にブッキングとかモバイルアプリが使えました。やろうと思えば、カスタマイズした予約の仕組みを作れることが分かりました。

「まあユーザーサポートは期待できないので、ネット上を調べてトライアンドエラー。とりあえず、基本的なところができた段階で、エンジニアとかIT企業の経験のあるデジタルネイティブの会員に使ってもらってテストしてたんです」


「だからこの予約の仕組み作ったことで、新たに発生した費用はゼロ。私の労力だけです」




稽古以外の無駄なことは一切省きたい


パソコンでもスマホでも、ブラウザーから予約していたら、ユーザビリティがあまりよくない。アプリからだと、単純で簡単です。


とはいえデジタルネイティブの人たちでテストしているだけでは、誰にでも簡単なのかどうか分かりません。もっと上の世代でも実用的なのかどうか、事前に使ってみてもらいました。

デジタルネイティブのエンジニアだと、ほとんど説明はいりません。勝手に、怖がらずにどんどん触ってくれます。

「めっちゃサクサクできます。分かりやすいです」

と言ってくれました。

だけど、中高年にやってもらうにはマニュアルが必要です。


テストのために、マニュアルを作るのか‥‥ 気が遠くなりますが、ともかく作って、テストしてもらっていました。


アプリが負担な人だって、いるかもしれません。

ある銀行から、来年からはネットバンキングがパソコンでできなくなります。モバイルアプリに移行してくださいと連絡が来ました。私はネットバンキングだけはスマホでしたくないと、前々から思っていました。

なぜって、それは老眼だから(笑)

もちろん老眼鏡をかければ、ちゃんと見えますが、それでも間違えないか、緊張感が半端ない。振込したりすると、ぐったり疲れます。それと同じような感覚の人が、スマホで予約するでもいるかもしれません。




「アプリで予約するの、楽ですね」

と、私と近い年齢の人が言ってくれました。

「そうでしょう。手軽で気楽。キャンセルするのも」


キャンセルが簡単なのも大事なポイントです。仕事や家庭の事情でスケジュールが厳しくなった。体調がすぐれない。などなど、状況が変化したときに無理することはないのです。


「これまでもね、平均すると、当日に予約してくる人が5人。キャンセルする人が2人ぐらいなんです」

「で、長々と事情を書いたキャンセルのメールを送ってきたりする。ぜんぜん、そんなの詳しく書く必要ないからって返信するんですけど、電車の中とか歩きながらになるから、こちらも大変。PMSですって書かれても、なんて返せばいいんだって、けっこうな時間悩むし。言わなくていい(笑)」


「私、事前に参加者を把握して、スマホのカレンダーに入れてるんです。だいたいの当日の稽古の流れや説明の仕方、人の組み合わせも考えてるんです。黒帯の人は誰と組んでもいいんですけど、たとえば前回り受け身があやしい人は、この技のとき、この人と組んでもらおうとか」

「うん。見ててそんな感じだろうなと思いますよ」


「それが当日に増える減るが7人もあると、臨機応変に対応するにも限度がある。稽古の直前は、メール返してる時間も削減したい」

「アプリだとキャンセルは、ポチッとするだけ。何か伝えたい場合は、そこからチャットで送ってくればいい。チャットが長い人は、まあいないでしょうから(笑) 参加者リストは管理アプリで一覧できるし、キャンセルも瞬時に反映されてる」



「とにかくキャンセルする事情なんて、私に教える必要なんてまったくない」

「だけどその一方で、そこまで気軽にできるようにしていいのかな、とはちょっと思いましたよ」

「なんでですか。いいじゃないですか」

「いやだって、重みがぜんぜんないでしょ(笑)」



「少し迷いましたけど、精晟会渋谷は会員の利便性に振り切っていいやと。稽古以外の無駄なことは、ぜんぶ省きたいって思ったんです」



「どういうこと? 分からないです」

「んー、たとえば今度、コロナぶりの養神館の演武大会があるじゃないですか。うちでは、都合のつく人はできるだけ出てくださいって言ってるじゃないですか」


「だけど演武大会に出る出ないは、基本的に先生が決めるんですよね。私自身は精晟会渋谷を始めて、指導者演武に出ろと言われてから出てる。出たいと言っても出られたと思いますけど、原則は所属道場代表や師範の専権事項」

「黒帯は、この大会で演武しろと言われたりします。めんどくさいなと思っても、他の人に迷惑かけるから出ますよね。場所とか日時とか、少々スケジュール的に都合悪くても。それが嫌かというと、そうでもない。自分のいる団体が演武に出ていなかったら、やっぱりしょぼいし。他の武道の人や他の道場の人が、大勢見ている前で披露するのはプレッシャー。でもそういう経験も含めて、やや無理なことさせられる方が、メンタルも含めて早く進歩する」



「だけど私としては、精晟会渋谷の会員にスケジュール的な面で無理させることはしたくない。将来指導者になりたいとか道場やりたいって人は別にして、黒帯だって、楽しいから稽古してるって人の方が多いでしょう」

「まあそんな感じでしょうね」

「だから普段の稽古に参加する・キャンセルするが、私を介さずにクリックひとつでできてしまうのは、道場としてどうかなって懸念はあるんです。でも考えてみたら、最も優先すべきは稽古に参加した人の上達や満足感だから、その手前の手続きはどうでもいいんです」



最近、こんなことがありました。前から予約していた人が、当日の直前になってキャンセル。ところが10分後ぐらいに、再予約してきたのです。どうかした?と聞くと、残業確定になってキャンセルしたんです。でもあっという間に終わったので、もう一度予約しました、とのことでした。

それは、とてもいいこと。そこに何かしらのプレッシャーがないから、できるんですよね。私にとっては、気軽に参加できる機会を逃さず参加してくれるのは嬉しいことです。




慣習は文化か時代錯誤か


「昔ね、東京証券取引所の仕事したんですけど、当時のシステム取引というのは直結してなかったんです。場立ちもあった時代ですけど、なぜ直結させないんですかと聞いたら“東証があるから市場がある”というイメージが必要だということでした」

「面白いことに、それから3年ほどで直結されたんです。ハードウェアや回線の高速化もあったんでしょうけど、直結されたことで取引の高速化、大量化が起こった。少なくとも、直結してなかったら東証の21世紀はなかった」

「いや分からないです(笑)」


「意味不明よね(笑) つまり物理的に媒介してるから存在意義があるなんて時代じゃなくて、バーチャルでも成り立ってなきゃいけないってことだわ。え、まだ意味不明のまま?(笑)」

「道場というコミュニティは、稽古の場所だけじゃないし、物理的なリアルな空間だけじゃない。って言いたいいんですけど(笑)。むしろこれからは、道場の空間だけじゃダメだって思うんです。みんな忙しいし、社会のスピードもどんどん早くなってる。だから余計な時間を使わせたくない」


「うちはいちいち私に聞かなくても、サイトの会員エリアに全部書いてあるし、必要な書類はダウンロードできるじゃない。あらたな情報は、メーリングリストで共有してるし」




「お金のことでいえば、うちは会費、オンラインでクレジットカード決済じゃない。最初から、稽古場所は時間で借りてるんだから、稽古時間に会費集めはムダって考えで」



「多いのは誰かが会計になってやるんだけど、まあ不公平。みんなが何かしら役割を担ったとしても、会計は集金が大変。私としてはそんな負担を誰かにさせたくない」

「でも私がオンラインでクレジットカードでやり始めたら、武道でカードなんてという人がいるんだよね。極真会館なんかは昔から自前のカードでやってたけど、合気道は給料を現金で専業主婦の奥さんに渡す、高度成長期のお父さんみたいな感覚が強いのかも。感謝は現金、気持ちは手渡しで、みたいな価値観なのかもね。あ、冠婚葬祭的?」

「わりと道と名がつく習い事は、稽古外のこともやらされると聞きますよね」



「それは昔々の内弟子制度の感覚を引きずってるのかもね。先生と生活を一緒にさせてもらって、お世話しつつ学ぶ、どこへでも付いていく、みたいな。いまでもそういう内弟子を取っている道場はあるでしょう。伝統工芸だって似たようなものかもしれないけど、そこまで滅私奉公して学んでも食べていけないことが多いよね」

「武道だと食べていけないどころか、持ち出しになるよ(笑)」


「私だって精晟会のHP作って、10年ぐらい運用もしてた。個別道場のも3つとか。海外の先生の昇段が反映されてないと怒られたり。そんな情報知ってるわけがないのにね(笑)」 


「自分の所属する団体や道場がしょぼいのはイヤだからやってたけど、プロでもないし、お金が出るわけでもなく、逆に持ち出しだから、やっぱり10年ぐらいが限界」

「本人がそうしたければすればいいけど、武道の場合、全生活を捧げろみたいな感覚持ってる先生は、少なからずいると思うよ」

「ええっ、そんな道場あるんですか!?」




武道の道場はパワハラ体質?


「いろんな道場を経験したけど、型武道だと割とあるかもね」



「だけど、そういう感覚が行き着く先は、どうなのかなって。コロナ前だけど、全剣連居合道の最高位審査で650万要求されたと告発した人が出て。審査する側が“誠意は金だろ“って言ったそうだから、まるでチンピラよね。全日本剣道連盟って、有段者だけで200万人以上いるっていう大組織でよ」



「慣習化してたらしいけど、誰も裏金を確定申告なんてしてないだろうし。事件化すれば、大勢が追徴課税払うことになるはずだけど、何も起こらなかった」


「私がTwitterで“カンベンしてくれ“みたいなこと書いてたら、大学の先生みたいな人が“植芝盛平だって、武田惣角に家を贈ってるじゃないですか“とリプライしてきて」

「ええー、そんな100年前の感覚を、現代にも適用しろって言うんですか? と返信したら、彼らが頑張ってるのを知ってるから、応援したいんですとかなんとか。子供の理屈かって(笑)」



「植芝盛平先生は実家を食い潰して、自分から武田惣角に貢いだ。そういうのは日本の文化だから理解すべきと言いたいんだろうけど、要求されるのと、自主的に貢ぐのはぜんぜん違うし、まったくの時代錯誤。100年前が基準なら、ジャニーズだって問題になんてならないし」

「いまの法律や世界的な価値基準にそぐわないことは、裏で大勢が支えてるから続くのよね。いまさら大騒動になってるジャニーズ問題は、被害を訴えてもテレビ局や関連業界が加担してフタしてたってことよね。デビューしたきゃ、テレビに出たきゃ、それぐらい我慢しろってスタンス。CMに使ってる企業だって、みんな知ってた。広告代理店が知ってる上でリスク評価してるから。外には出ない、問題なしって」

「だけど国連が出てきたからマズイとなって、急いで叩く側に回わってるだけで。構造はまったく同じだわ」

「全剣連居合道の問題では“墓場まで持って行け“とも言われたそうだし、まさに!でしょ」




「そこまでは極端にしても、稽古以外の価値観とか行動を強制する道場はありますよ」

「私は“ここに黙って座って、飲んでりゃいいんだ”と怒鳴られたことがありますよ」

「なにそれ!?」

「平成の終わり頃だけど、入った道場で初めての新年の初稽古が終わったあとね。道場で飲むとなって、私が“このあと電車に乗って、1時間ほどかけて合気道の稽古に行くから、時間ないし、飲むわけにいかない”って断ったら、道場の役職者から怒鳴られた。自分の都合を言うなってことでしょう」


「事前に教えられてたら調整もするんだけど。そこはどう立ち振る舞うかは察しろってスタンスだし、何かにつけて怒鳴ったり、武張ってる人がそこそこいる道場だったのよね。私はそんなことでビビらないから、帰ってきましたけど(笑)」 


「作法や立ち振る舞いなら、見てれば分かるし、そんなのは合わせる。でも教えられてもいないし調べようのない行事は、さすがに察するもなにもない。いきなり言われて、ただただ従えって強要されてるだけ」

「入門するときに細かく聞かれて、調べられたし。もちろん合気道をやっていて、稽古はいつといつだって申告してるのによ。何も隠してない」



「笑っちゃうけど私に怒鳴った人、3ヶ月後に辞めちゃったのよね。家庭の事情でって。あれ、家庭の都合を優先するんだ。一生ここに捧げるんじゃないのって。まあその程度の覚悟で偉そうにしてる」

「武張ってる人って、まあどこの道場でもいるのよ。うちにはいないと思うけど」

「私は精晟会渋谷しかしらないから、これが普通だと思ってるけど、違うんですね」


「私は怒ったりしないじゃない。礼法は、たぶん月イチぐらいでやってるし、剣杖跨ぐなとか靴揃えてとか、最低限の作法は言うけど」

「稽古のこと以外で、何かをしてくれなんて言わないしょうよ。あ、動画撮って使われてしまうとかはね(笑) それも事前に撮っていいですか、SNSで使っていいですかって聞いてるし、もちろんNGな人もいるわけで。まあそれぐらいかな。あ、あ、アプリ使ってみてとか、最近は飲み会の幹事をしてとかも言ってるな(笑)」



「トップがパワハラ体質な俺様な人で、それに追従するパワハラ軍団がいると、もうカルトっぽい閉鎖的な団体よね。デフォルトがパワハラになるよね。うちは強要することは一切ない、はず」

「会社でもあるじゃない。令和じゃなくて、昭和のままの体質で生き残ってる企業ってあるでしょう。武道の道場だと、昭和どころか大正だってあるかもよ(笑)」

「まあ、世の中にはそういう武張ってる雰囲気が好きな人もいるからね。武士だから、滅私奉公。みたいな雰囲気に憧れる人がね」



「じゃあまったく逆で、先生が温厚でパワハラなんて一切ないという道場がいいかというと、そうでもない。ぜんぜんダメだったりするから、難しい(笑)」




優しければいいのかというと


「もちろんトップが温厚な道場もあるのよ。だけど温厚なだけで、何も教えない。教えられないってとこもあるから。教えてるのは、型の手順だけ。これってフィットネスジムのスタジオレッスンと大差ないのよ」


「そうなると、要するにダンスの振り付けを教えてるのと同じよね」

「私が行ってた道場でも、いつ行っても誰が指導しても同じ進行。型の手順の他に、殴り合いたい人はこの時間に来い。でも防具つけて殴り合うだけで、何も教えられない。まるで軍鶏のケンカ場」


「殴り合いはともかく、フィットネス式の進行は、初心者には合理的だと思うのよね」

「でも私は、二級になったときに黒帯もらった(笑) で、アホらしくなってやめた」

「ボクササイズみたいな武道ダンスでも、フィットネスとしてはいいけど、それは芸能よね。武道じゃない。剣劇と同じ」



「YouTubeでパワハラとは無縁そうな先生が、“女性や年配の方は受け身しなくていい“と言っていて驚いた」

「うちに体験に来た経験者の女性に“自分がやってきたやり方でいいから、前回り受け身やってみて“と言ったら、やったことがない。有段者のおじさんたちが受けてくれるだけで、自分が受けたことがない。受けなくていいと言われてたと。もうビックリして、その子は一級だったのよね。一級って次は初段だから、それでいいのって、普通は疑問持つよね」


たぶん、都心を中心に、受け身しなくてもいいという道場が増えてるのかもしれません。


初めての前方回転受け身の稽古

「でもうちは違うじゃない。茶帯以上は、剣持って前方回転受け身しろって言うし」

「厳しすぎるかなと思ったけど、段階を踏んで稽古したら、みんなできるようになったでしょ。ちゃんと一人ひとりを見ていて、それぞれに違うアドバイスして違うプロセスを踏んでるのよ」

「そうですね、確かに」


「茶帯が見えてきた人には、審査技の手順はYouTube見て覚えてくれ。稽古のときに手順やカタチを覚えようとしたら、とんでもなく時間かかるよ。そのために、YouTubeに審査技全部上げてるんだからね」

「道場では、相手がいてイメージ通りに動けるかどうか。私はそれを見て、ひとりひとりに個別のアドバイスや修正して稽古してるんだから。と言ったり。これって今の基準からしたら、かなり厳しいかもしれない」

「あまりにも覚えてなかったら、白帯の人にだって同じこと言ってるし」


「ぜんぜん上達しなかったら、なにより本人が面白くないと思うんだけどな」

「いつまでたっても、稽古が何の役にも立ってなかったら、私が辛いし」



「だからこそ、上達に関係のない、不要な手間はできるだけ削りたい。負担はかけたくない」

「本当は好きなときに参加できるのが、一番いい。それを予約制にしてるんだから、簡単にできないと。そのほかの道場の都合は最小限に抑えて、会員の利便性を優先させることに振り切りたいのよ」


「そのためにバカみたいにヒーヒー言いながら、あたらしい仕組みを作った。アプリなら簡単だし、自分でスケジュールも管理して把握してもらえるしね」

「なるほど、そういう深い意図がね。もう一生ついていきますから(笑)」


「いやいや、ついてこなくていいよ。それだけ評価してくれるなら、金持って来て」

「誠意は金だろって(笑)」



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