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合気道を理解するために役立つ知識や名言、歴史上のエピソードを、信頼度が高く、また再版されていない書籍などから引用したものをデータベースにしました。

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黒帯会を、いともあっさりと俺のような外部の人間に公開できる理由がここにあった。どの技をとっても秘伝や奥義なのだろうが、見ている人間はそれを盗めやしないし、やられている人間も同じことだろう。塩田館長にしかできないことなのだから、いくら人に見せたところでリスクのかけらもないんだ。  (中略) よく、館長が言っていたことは、「痛いと感じさせるようじゃダメだ」っていうことだ。俺たちレベルが、どんな格闘技に手を染めようとも、技を仕掛けようとした時点で、相手が痛みを伴うものだと理解できる猶予がある。  そこで、戦っている相手は、ある程度の覚悟ができる。どんな技でも、普通にかけることができれば痛いはずだ。たとえ、素人が技をかけたとしても。そこに 覚悟する猶予のある相手は、反撃を試みるだろう。誰だって、愛する者を守らなきゃいけないという状況では、アドレナリンが回って痛みの感じ方も違ってくる し、なんとしても反撃を試みる。だから塩田館長曰く、「痛くて倒れている状況じゃダメなんだ。痛くないけど、どうしようもないという状況まで、持ちこまなければ」ということになる。  じゃあ、そういう状況とは何を指すのか。館長にそういう状況に追いこまれた お弟子さんたちの話では、全員が「重かった」と同じ台詞を残している。  重い、と相手に感じさせることのできる合気の使い手が、どれだけ存在するだろうか。「流れが見える」――そういう表現をしているけど、独自の呼吸術や人の体重移動を見極める力がずば抜けている人だったんだろう。本人によると、そういう力が身につくようになったのは、合気道を始めて、二年か三年してからだというから、合気道家として完成するのに、最短コースを歩んでいたに違いない。

黒帯会

板垣恵介の格闘士烈伝

板垣恵介

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